海外FXでトレードをしていると、「押し目買い」や「戻り売り」という言葉を目にすることがあります。
押し目買い・戻り売りは、相場のトレンドに沿ってエントリーする代表的な考え方の一つです。
上昇トレンドでは価格が一直線に上がり続けるわけではなく、一時的に下落しながら高値を更新することがあります。
反対に下降トレンドでも、価格が一直線に下がり続けるとは限らず、一時的に上昇しながら安値を更新していくことがあります。
このような一時的な値動きを利用するのが「押し目買い」と「戻り売り」です。
しかし、単に価格が下がったから買う、上がったから売るという方法ではありません。
現在のトレンドを確認し、サポート・レジスタンス、水平線、移動平均線、トレンドライン、フィボナッチなどを組み合わせながら、トレンドが再開する可能性のあるポイントを探すことが重要です。
この記事では、海外FXにおける押し目買い・戻り売りの基本から、見分け方、エントリー方法、損切り・利益確定、よくある失敗まで初心者向けに詳しく解説します。
目次
海外FXの押し目買い・戻り売りとは?
押し目買いと戻り売りは、現在発生しているトレンドの方向へエントリーする「順張り」の代表的な考え方です。
基本的には、
上昇トレンド → 押し目買い
下降トレンド → 戻り売り
という形で利用します。
重要なのは、価格が一時的にトレンドと反対方向へ動いた場面を狙うことです。
トレンド方向へ価格が大きく動いた直後に追いかけてエントリーするのではなく、一度調整するのを待ってからトレンド方向への再上昇・再下落を狙います。
押し目買いとは?
海外FXの押し目買いとは、上昇トレンドの途中で発生する一時的な下落を待ち、再び上昇する可能性のあるポイントから買いを検討する方法です。
例えば、
100円
↓
105円
↓
103円
↓
108円
という値動きがあった場合、105円から103円への一時的な下落が「押し」にあたります。
103円付近から再び上昇すると判断して買うのが押し目買いです。
上昇トレンドでは高値と安値を切り上げながら価格が上昇することがあるため、一時的な下落が必ずしも下降トレンドへの転換を意味するわけではありません。
押し目とは、上昇基調の中で発生する一時的な下押しを指します。OANDA
戻り売りとは?
戻り売りは押し目買いとは反対の考え方です。
下降トレンドの途中で発生する一時的な上昇を待ち、再び下落する可能性のあるポイントから売りを検討します。
例えば、
110円
↓
105円
↑
107円
↓
102円
という値動きの場合、105円から107円への一時的な上昇が「戻り」です。
107円付近から再び下落すると判断して売るのが戻り売りです。
FXでは売りから取引を開始できるため、下降トレンドでも戻りを利用したトレードを検討できます。

押し目買い・戻り売りは「順張り」の考え方
海外FXの押し目買い・戻り売りは、基本的に現在のトレンド方向へ取引する方法です。
そのため、一般的には順張り・トレンドフォローの考え方に分類できます。
上昇トレンドなら買い方向、下降トレンドなら売り方向を中心に考えます。
ただし、相場がレンジになっている場合は明確なトレンドが存在しないため、押し目買い・戻り売りを判断しにくくなることがあります。
最初に「現在の相場にトレンドが発生しているのか」を確認することが重要です。
まずはトレンドを確認する
押し目買い・戻り売りで最も重要なのが、トレンドの確認です。
代表的な判断方法の一つが、高値と安値の動きを確認する方法です。
上昇トレンドでは、
高値を切り上げる
安値を切り上げる
という値動きが見られることがあります。
下降トレンドでは、
高値を切り下げる
安値を切り下げる
という値動きが見られることがあります。
このような相場の高値・安値の推移を確認する際には、ダウ理論の考え方も参考になります。
押し目とトレンド転換を見分ける
初心者が特に注意したいのが、
「押し目だと思って買ったら、そのまま下落した」
というケースです。
上昇トレンド中の一時的な下落なのか、上昇トレンドそのものが終了して下降トレンドへ転換し始めているのかを完全に事前判断することはできません。
そのため、直近安値やサポート、トレンドラインなどを確認します。
例えば上昇トレンドで、
高値を更新できない
↓
直近安値を下抜ける
↓
戻しても再び下落する
という値動きになれば、単なる押し目ではなくトレンド転換の可能性も考える必要があります。
「価格が下がった=押し目」と決めつけないことが重要です。
戻りとトレンド転換を見分ける
戻り売りでも同じです。
下降トレンド中に価格が上昇したからといって、必ず戻りになるとは限りません。
下降トレンドで、
安値を更新できない
↓
直近高値を上抜ける
↓
押しても再び上昇する
という動きになれば、下降トレンドから上昇トレンドへ転換している可能性も考えられます。
戻り売りを狙う場合も、単純に「価格が上がったから売る」のではなく、相場構造を確認することが大切です。
水平線を使って押し目を探す
押し目買いの判断材料として利用しやすいのが水平線です。
例えば、以前レジスタンスとして機能していた価格帯を上抜けた後、価格が再びその水準まで下落することがあります。
そこで下落が止まり、今度はサポートとして機能すれば、押し目候補として注目できます。
これは、
レジスタンス
↓
上抜け
↓
押し戻し
↓
サポートへ転換
という流れです。
ただし、水平線で必ず反発するわけではありません。
反発を確認せず、水平線に到達しただけで買うことには注意が必要です。
水平線を使って戻りを探す
戻り売りの場合は反対です。
以前サポートとして機能していた価格帯を下抜けた後、価格が再びその水準まで上昇することがあります。
そこで上昇が止まり、以前のサポートがレジスタンスとして機能すれば、戻り売りの候補になります。
つまり、
サポート
↓
下抜け
↓
戻り
↓
レジスタンスへ転換
という流れです。
サポートとレジスタンスの役割が入れ替わるポイントは、押し目買い・戻り売りを考える際にも重要です。
トレンドラインを使った押し目買い
トレンドラインも押し目を探す方法の一つです。
上昇トレンドでは、複数の安値を結んで上昇トレンドラインを引くことがあります。
価格が上昇トレンドライン付近まで下落し、その後再び上昇した場合、押し目候補として考えることができます。
特に、
水平線
+
トレンドライン
のように複数の根拠が近い価格帯に重なる場合は注目されやすくなります。
ただし、トレンドラインは必ずその価格で反発するものではなく、多少前後する場合があります。OANDA
トレンドラインを使った戻り売り
下降トレンドでは、複数の高値を結んで下降トレンドラインを引くことがあります。
価格が一時的に上昇してトレンドライン付近へ戻り、その後再び下落すれば、戻り売りを検討するポイントになります。
こちらも、
レジスタンス
+
下降トレンドライン
など複数の根拠が重なる場所を確認すると、相場を整理しやすくなります。
移動平均線を使った押し目買い
移動平均線も押し目買い・戻り売りでよく利用されるテクニカル指標です。
上昇トレンドでは価格が移動平均線より上で推移し、一時的な下落で移動平均線付近まで戻った後、再び上昇する場合があります。
この動きを押し目買いの判断材料として利用できます。
例えば、
価格が移動平均線より上
↓
移動平均線まで調整
↓
反発
↓
再上昇
という流れです。
移動平均線付近への接近と反発を押し目の判断材料にする考え方もあります。OANDA
移動平均線を使った戻り売り
下降トレンドでは反対に、価格が移動平均線より下で推移している状態から一時的に上昇し、移動平均線付近で反落するケースがあります。
この場合、
価格が移動平均線より下
↓
移動平均線まで戻る
↓
反落
↓
再下落
という流れを確認します。
ただし、どの期間の移動平均線が機能するかは相場によって異なります。
「移動平均線に触れたから必ず売る」と考えるのではなく、他の根拠と組み合わせることが重要です。
フィボナッチで押し目を探す
フィボナッチ・リトレースメントも、押し目の深さを確認する方法として利用されます。
上昇トレンドの安値から高値へフィボナッチを引くことで、
23.6%
38.2%
50.0%
61.8%
などの水準を確認できます。
例えば上昇後の調整が38.2%や50%付近まで進み、その付近に水平線や移動平均線など別の根拠も存在する場合、押し目候補として確認できます。
実際にフィボナッチを上位足で確認し、下位足でエントリータイミングを探す方法もあります。OANDA
フィボナッチで戻りを探す
下降トレンドの場合は、直近の高値から安値へフィボナッチを引きます。
その後価格が反発した際、
38.2%
50.0%
61.8%
などが戻りの目安として意識されることがあります。
さらに、
フィボナッチ
+
レジスタンス
+
移動平均線
など複数の根拠が重なる場所を確認する方法もあります。OANDA

ローソク足で反発を確認する
押し目や戻りの候補を見つけても、すぐにエントリーする必要はありません。
ローソク足を使って価格の反応を確認する方法があります。
押し目候補では、
長い下ヒゲ
陽線への転換
直前高値の上抜け
などを確認します。
戻り候補では、
長い上ヒゲ
陰線への転換
直前安値の下抜け
などが判断材料になります。
重要なのは、価格帯に到達したことだけではなく、その場所で実際に反発・反落する動きが出ているかを確認することです。
押し目買いのエントリー方法
押し目買いの基本的な流れを整理すると、次のようになります。
① 上昇トレンドを確認する
まず高値・安値の切り上げなどから上昇トレンドを確認します。
② 押し目候補まで待つ
水平線、移動平均線、トレンドライン、フィボナッチなどを使って候補を探します。
③ 反発を確認する
ローソク足などで買いが入っていることを確認します。
④ エントリーする
上昇再開の可能性を確認して買いを検討します。
押し目を待たず、価格が急上昇している途中で追いかけて買うと、高値付近でエントリーしてしまう可能性があります。
戻り売りのエントリー方法
戻り売りでは反対の流れになります。
① 下降トレンドを確認する
高値・安値の切り下げなどを確認します。
② 戻り候補まで待つ
レジスタンス、移動平均線、下降トレンドライン、フィボナッチなどを確認します。
③ 反落を確認する
上ヒゲや陰線などから売りが入っているか確認します。
④ エントリーする
下降再開の可能性を確認して売りを検討します。
下落している途中で慌てて売るのではなく、一度戻るのを待つことがポイントです。
マルチタイムフレーム分析を組み合わせる
押し目買い・戻り売りでは、一つの時間足だけを見るより複数の時間足を確認すると相場環境を整理しやすくなります。
このように複数の時間足を組み合わせて分析する方法をマルチタイムフレーム分析と呼びます。
例えば、
日足
→ 大きなトレンドを確認
4時間足
→ 押し目・戻り候補を確認
1時間足
→ エントリータイミングを確認
という方法です。
日足では上昇トレンドでも、1時間足では一時的に下降していることがあります。
この1時間足の下落が日足から見ると押し目になっている場合があります。
上位足で押し目候補を確認し、下位足でエントリータイミングを探す分析方法も実際に利用されています。OANDA
押し目買いの損切りはどこに置く?
押し目買いでは、エントリーの根拠が崩れる場所を損切り候補として考えます。
代表的なのが、
直近安値の下
です。
例えば上昇トレンドで安値を切り上げている場合、その安値を明確に下抜けるとトレンド構造が変化する可能性があります。
ただし、損切り幅を狭くしすぎると一時的な値動きで決済されることもあります。
相場の値動きやロット数も含めてリスクを管理することが重要です。
戻り売りの損切りはどこに置く?
戻り売りの場合は、
直近高値の上
を損切り候補として考える方法があります。
下降トレンドで高値を切り下げている状態から、直近高値を明確に上抜けた場合、下降トレンドが弱まっている可能性があります。
「何pipsで損切りする」と固定するだけではなく、チャート上で売りの根拠が崩れる場所を確認することが重要です。
利益確定はどこで考える?
利益確定についても、チャート上の節目を利用できます。
押し目買いなら、
直近高値
レジスタンス
フィボナッチの水準
などが候補になります。
戻り売りなら、
直近安値
サポート
過去に反発した価格帯
などを確認します。
エントリーする前に利益確定候補と損切り候補の両方を確認しておくことで、リスクリワードを考えやすくなります。
押し目買い・戻り売りでもリスクリワードを確認する
押し目買い・戻り売りでは、エントリー位置だけでなく、
どこまで損失を許容するのか
どこまで利益を狙えるのか
を確認することが重要です。
例えば、
損切り10pips
利益目標20pips
なら、リスクに対して期待する利益は2倍です。
反対に、損切り30pipsに対して利益目標が10pipsしかない場合、エントリーの位置を再検討する判断材料になります。
勝率だけではなく、損失と利益のバランスも考える必要があります。
押し目買い・戻り売りでよくある失敗
押し目買い・戻り売りでは、初心者が陥りやすい失敗があります。
価格が下がっただけで押し目だと思う
下落しているからといって、必ず押し目とは限りません。
トレンド転換による下落の場合もあります。
価格が上がっただけで戻りだと思う
下降トレンドが終了し、上昇トレンドへ転換している可能性があります。
押し目を待てず高値で買う
急上昇を見ると「乗り遅れたくない」と感じることがあります。
しかし、価格を追いかけるほど損切りまでの距離が大きくなる場合があります。
戻りを待てず安値で売る
大きく下落した直後に売ると、その直後の反発に巻き込まれることがあります。
一つのテクニカル指標だけで判断する
移動平均線やフィボナッチだけで反発を断定することはできません。
複数の根拠を確認することが重要です。
「押し目待ちに押し目なし」とは?
相場では「押し目待ちに押し目なし」という言葉があります。
強い上昇相場では、押し目を待っていても大きな調整が発生せず、そのまま価格が上昇することがあります。
しかし、押し目が来なかったからといって無理に追いかけてエントリーする必要はありません。
トレードでは「エントリーしない」という判断もあります。
自分が決めた条件が整わなければ、次の機会を待つこともリスク管理の一つです。
経済指標発表時の押し目・戻りに注意する
重要な経済指標や中央銀行関係者の発言前後では、短時間で価格が大きく動くことがあります。
一時的にサポートやレジスタンスを突破した後、すぐ元の価格帯へ戻るケースもあります。
また、海外FXでは急激な値動きによってスプレッドが拡大したり、希望した価格と実際の約定価格に差が生じるスリッページが発生したりする場合があります。
重要イベントの前後では、通常時と同じ感覚で押し目買い・戻り売りを行わないよう注意が必要です。
押し目買い・戻り売りを使った実践的な分析手順
初心者の場合は、次のような順番でチャートを見ると整理しやすくなります。
STEP1:上位足のトレンドを確認する
まず日足や4時間足などで大きな方向性を確認します。
STEP2:高値・安値を確認する
切り上げ・切り下げから現在のトレンドを判断します。
STEP3:押し目・戻り候補を探す
水平線、トレンドライン、移動平均線、フィボナッチなどを確認します。
STEP4:根拠が重なる場所を探す
一つだけではなく、複数の根拠が重なる場所を確認します。
STEP5:下位足で反発・反落を確認する
ローソク足などで値動きを確認します。
STEP6:損切りと利益確定を決める
エントリー前に損失と利益の目安を考えます。
STEP7:ロット数を調整する
損切り幅に合わせて、許容できるリスクになるようロット数を調整します。
このように「トレンド確認 → 押し・戻り候補 → 反発確認 → リスク管理」という順番で考えると、感覚だけでエントリーすることを避けやすくなります。

押し目買い・戻り売りを使う際の注意点
押し目買い・戻り売りは、必ず利益が出る方法ではありません。
どれだけ条件がそろっていても、そのままトレンドが転換する可能性があります。
特に注意したいのは、
トレンド転換
重要経済指標
要人発言
急激なボラティリティ上昇
スプレッド拡大
スリッページ
などです。
「ここなら必ず反発する」と考えるのではなく、予想と反対方向へ動いた場合にどうするかまで考えておくことが重要です。
押し目買い・戻り売りに関するよくある質問
Q1. 押し目買いとは何ですか?
押し目買いとは、上昇トレンド中に価格が一時的に下落した場面で、再び上昇する可能性を考えて買いを検討する方法です。
Q2. 戻り売りとは何ですか?
戻り売りとは、下降トレンド中に価格が一時的に上昇した場面で、再び下落する可能性を考えて売りを検討する方法です。
Q3. 押し目買いとナンピンは同じですか?
同じではありません。
押し目買いは上昇トレンドが継続するという分析を前提に、調整局面から買いを検討する考え方です。
一方、ナンピンは保有ポジションと反対方向へ価格が動いた際に追加でポジションを持ち、平均取得価格を調整する方法です。
Q4. 押し目はどこまで下がれば押し目ですか?
決まった値幅はありません。
水平線、移動平均線、トレンドライン、フィボナッチなどを使って候補を探します。
Q5. フィボナッチは押し目買い・戻り売りに使えますか?
利用できます。
38.2%、50%、61.8%などの水準を押し・戻りの候補として確認する方法があります。OANDA
Q6. どの時間足で押し目買い・戻り売りをすればよいですか?
特定の時間足だけに限定されるものではありません。
上位足で大きな方向を確認し、下位足でエントリータイミングを探す方法もあります。
Q7. 押し目買い・戻り売りなら必ずトレンド方向へ動きますか?
いいえ。
押し目や戻りに見えても、そのままトレンドが転換する場合があります。
損切り位置やロット数を事前に考えておくことが重要です。
まとめ
押し目買い・戻り売りは、トレンド相場でエントリータイミングを考える際の代表的な方法です。
押し目買いは、上昇トレンド中の一時的な下落から買いを検討する方法。
戻り売りは、下降トレンド中の一時的な上昇から売りを検討する方法です。
ただし、価格が下がればすべて押し目、価格が上がればすべて戻りというわけではありません。
高値・安値の推移からトレンドを確認し、水平線、サポート・レジスタンス、トレンドライン、移動平均線、フィボナッチ、ローソク足など複数の材料を組み合わせることが重要です。
さらに、マルチタイムフレーム分析によって上位足の方向を確認し、下位足でエントリータイミングを探すことで、相場をより整理しやすくなります。
そして最も重要なのは、押し目や戻りだと思った場所がそのままトレンド転換になる可能性も想定しておくことです。
エントリー前に損切り・利益確定・リスクリワード・ロット数まで決め、無理のないリスク管理を行いながら取引することが大切です。

質問・交流コーナー
FXでわからないことがありましたら、お気軽にご質問ください。
記事に関する疑問や、学んだこと・気づいたことをコメントでお寄せください。ほかの方のコメントへの返信も歓迎します。
お名前はニックネームで構いません。口座番号や連絡先などの個人情報は本文に記載せず、お互いを尊重した交流をお願いします。初回のコメントは承認後に表示されます。